若手研究者の海外挑戦blog

若手研究者海外挑戦プログラムの採用者一覧を見た感想

こんにちは!寒い季節も終わり、暖かい春になってきましたね(^_^)

 

2018/04/9に学術振興会が平成29年度(第1回)若手研究者海外挑戦プログラムの採用者一覧を発表しました。採用者は名前を含めた所属・派遣先のラボが開示されます。その情報から、今回およびこれからの医歯薬の分野について考察したいと思います。

 

今回の記事はどちらかというと日本のビックラボと思われているような研究室に所属している学生ではなく、マイナーラボの博士課程の学生を対象とした内容かもしれません。

 

 

医歯薬分野の採用者に関しては、H29年度は応募者41名に対し採用者16名、H30年度は応募者37名に対し採用者19名でした。

 

H29年度の採用者16名の内、医学部が12名、薬学部が4名となっていました。

 

薬学部出身の自分にとっては薬学部の採用者の数が3割にも満たないのは残念な結果だな~というのが率直な気持ちです。

 

医学部の人達についての採用者の方々の経歴や所属などから、色々と考えることはありましたが、今回は差し控えさせていただきます。

 

 

 

薬学の方々の大学名を見てみると、福岡大学静岡県立大学(自分)、千葉大学京都大学と特色は様々です。

 

 

実は、申請する段階で、僕は採用される自信がある程度ありました。

 

 

なぜなら、私大や地方大学の一定数の採用枠が存在すると考えて

いたからです。東大などの旧帝大学のみで採用されてしまうと、学振の予算が税金で支払われているため、社会的に良くありません。そのため、地方枠に入ることができれば、採用されると見込んでいました。

 

 

医学部の採用者の方々を見てみると地方大学に所属する申請者もいました。また、他分野の農学、生物の採用者の所属を見ても、地方大学に所属している方々がいらっしゃいました。

 

 

上記のように説明すると、地方大学や私立大学の学生の能力は高くはないと僕が考えていると誤解されてしまいますが、決してそんなことはありません。薬学会の大学院生シンポジウムの記事で示したように、他大学の学生と交流を盛んにしてます。率直に言うと、大学の名前は関係なくて、その学生に実力があるかどうかは本人の努力次第ですね!!

 

 

派遣先が決まっていないとそもそも申請すらできないものですので、倍率は低いのではないかと予想していました(採用率:H29年度39%、H30年度51%)。、、、、、、、、、、、、、、DCよりもeasyですな笑

 

 

博士課程の時に海外留学というのは少しハードルが高く感じていますか?学振の若手研究者海外挑戦プログラムは上記の通り、倍率が低く、採用された大学も様々であるため誰にでもチャンスがあると思います。大学名でふるいにかけられることは少ないのではないでしょうか???

 

 

ポスドクにしても海外に出て研究している若い人達は年々減ってきているため、是非チャレンジしてください!!!

次はどんな街に住もうかなーー?

次はどんな街に住もうかなーー?

 

そんなことを考えながらポスドクの派遣先を探しています。どうもこんにちは石田です。

 

これまでは留学先のラボを日本人の有無や大きさで考察してきましたが、この記事では住む街という観点の考えを皆さんと共有していきたいと思います。

 

僕が留学していたBurlingtonという街は東海岸付近に存在するカナダの国境沿いに位置する田舎町でした。

 

Burlington(Vermont州)の特徴は全米で最も治安が良い街です。アメリカ人もそれは認めていて初めての一人暮らしをするには最適な場所としてVermont大学は人気のある大学でした。僕自身も夜中の2時や早朝に一人で歩いても全く危険を感じませんでした!!Burlingtonの街の作りは学生にとっては最高です。筑波市のように学術都市としての毛色が強く、街の中心に大学や病院があり、とても生活しやすかったです。

 

一方で、冬は12月くらいになるとあり得ないくらい寒くて最低気温が-20度は当たり前で、冬は生活しづらい部分はありました。

 

ラボを選ぶ時に、研究内容などで選ぶのが優先順位として高いのは勿論のことですが、そこで生活するのに神経を使ってしまっては研究に集中できませんね(笑)

 

日本人が住むのに適した街はどんな街でしょうか?

 

治安が良い、物価が安いなど色々あると思いますが、他の日本人研究者がどの位いるかに焦点を当てて考えてみたいと思います。以前の記事で、ラボに日本人がいた方が良いかについて考察しました、今回は街という大きいくくりで考えます。

 

日本人の集いと言えばカリフォルニアのSouthern California Japanese Scholars Forumやボストンのボストン日本人研究会などが有名です。

 

カリフォルニアやボストンは研究レベルが高い街として皆さんご存じでしょう。薬学の世界でも武田薬品工業がこの2つの街に研究所を持っています。

 

しかし、このようにメジャーな都市だけでなく、各地に日本人の集いは存在します。

 

研究レベルの高いJohn’s Hopkins大学が位置するBaltimoreにも日本人研究者の集いは存在し(ボルティモア日本人研究会)、その集いでは月に一度の発表会が行われ交流の機会が盛んなようです、、、、googleが教えてくれました(笑)

 

他にもそれなりの規模の街では日本人研究者の集いは存在するのではないでしょうか(Vermontにはそもそも日本人がほとんどいませんでした)?

 

日本人の方が周りにいてくれることで日常生活のトラブルの対処は早くなるでしょうし、同じような志を仲間とのつながりが増えます、いわゆる「コネ」です

 

日本人研究者の集いでは1つの分野の方々だけではなく、様々な研究分野、医・薬・工・理は勿論のこと文系の研究者もいるので、研究の視野が広がるのは間違いないでしょう。

 

派遣先が決まったら、すぐに日本人研究者の集いの存在を確認し、代表者にご連絡を差し上げてみるのもありかもしれません(^_^)。

 

家族が一緒の場合は治安や物価など考えることが沢山あると思いますが、それぞれにとって一番大事なことは何か是非考えてみてください!!

 

薬学会年会大学院生シンポジウム

このblogは留学をテーマに書くつもりですが、研究者として大きく飛躍するきっかけの1つになった薬学会年会の大学院生シンポジウムについて書かせていただきます。

 

 

薬学会では大学院生がオーガナイザーを務めて、シンポジウムを企画する大学院生シンポジウムというものがあります。勿論、シンポジストも大学院生です。

 

私は2回オーガナイザーを務め、シンポジストとして2回発表しました。1度目の発表は、2017年仙台で開催された第137年会の自分で主催したシンポジウムであり、2度目の発表は2018年金沢で開催された第138年会の薬剤・動体系の方々が主催したシンポジウムにゲストの形で発表する機会をいただきました。

 

2017年第137年会

オーガナイザー兼シンポジスト

循環器研究の最前線と新展開~心血管疾患におけるブレイクスルーを求めて~

演題名:血流改善は神経障害性疼痛の緩和に有用か

 

2018年第138年会

オーガナイザー

多角的視点から膜タンパク質機能とその創薬への応用を探求する

シンポジスト

ポストゲノム時代の創薬を目指して~タンパク質にできること・タンパク質ならできること~

演題名:神経障害性疼痛に随伴する皮膚血流障害の改善による新規治療法の確立

 

このシンポジウムを通して感じたことを幾つか書きたいと思います。

 

オーガナイザーを務めるにあたり、一番最初に感じたのは「どんなテーマのシンポジウムがやりたいか」

 

自分軸でこれについて考えるだけなら、興味のある内容のシンポジウムにすればいいわけですが、実際はシンポジストと聞きに来るフロアの人達の3視点で考える必要がありました。シンポジストが発表する意義があると思えるテーマかつ学会としてもニーズが高い内容にしなければいけないからです。

 

シンポジストとして発表するときには第137年会と138年会ではプレゼンテーションにおいて重要視することは異なりました。

第137年会は循環器をメインテーマに掲げていたため、薬理関係の人達を対象とした発表形式でスライドを作成しました。137年会は普段の発表の延長線上にあるため、そこまで苦労しませんでした。

一方で、138年会では薬理について全くわからないような人達に説明することを意識しました。オーガナイザーやシンポジストの大半が薬物動態や薬剤の専門家でした。そのため、会場にいる人達は自分の研究に興味があって足を運んだわけではないので、関心がない人達に「如何にして自分の研究が面白いのか、価値があることかの理解に重点を置きました」。

 

このように、全く異なるシチュエーションでの発表の経験によって、研究者としての幅が広がったと実感しています。

 

この記事を読んでいる学生の人達に僕からメッセージを送りたいと思います。

 

是非、大学院生シンポジウムのオーガナイザーをやってください!特に、アカデミアの道に進むことを考えている人は是非です!!!

アカデミアに進んだら、シンポジウムに呼ばれる側でなく呼ぶ側として周囲の研究者を巻き込む力があった方が良いですし、何より他大学の同世代の院生と学生時代から太いパイプを持っているのは将来の役に立ちます!!発表することでサイエンスの観点から得られることは多いと思いますが、それ以外の要素もたくさんあります!!!

 

オーガナイザーを務める方々へフロアに聴衆を集めるコツを1つ伝授するなら、、、、、シンポジウムの発表開始時刻は重要です。

午前中は絶対に避けてください!!登録の際に希望時刻を提示できるのですが、1日目あるいは2日目の午後にしてください!3つのシンポジウムや他の人達のシンポジウムを見て、間違いなく言い切れます!!

 

オーガナイザーを考えている人達は気軽にご連絡ください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ビックラボに留学するのが必ずしも良いか?

やっぱり留学するなら世界を代表するようなビックラボに行きたいですよね?!

 

ちょっと待った!!!

 

必ずしもビックラボが良いとは限らないぞ!!

 

この記事ではビックラボスモールラボの長所と短所について考察していきたいと思います。

 

まずはビックラボについて!!

 

ビックラボの良いところはなんと言っても研究設備が整っているところや、潤沢な資金を背景に最先端のサイエンスを遂行しているところではないでしょうか。

ビックラボに留学するメリットはここで詳しく書かなくても皆さん把握されていると思うので遠慮させていただきます。

 

逆にデメリットは何でしょうか?

 

実は、上記の内容と矛盾することが起こる可能性があります。

 

留学して与えられる研究テーマが本当に自分の望む内容でしょうか?留学先のラボで重要なものでしょうか?ビックラボに所属する研究者は優秀な人達ばかりです。

P.I.の立場で考えてみると、必死になって書いたグラントで獲得した資金をいきなり現れた日本人に任せたいとは思わないでしょう。

以前の記事でも書きましたが、P.I.の信用を得るためにはある一定の留学期間と相手を満足させる結果を提示する必要があります。それができずに帰国すると、英語が上手くなって帰って来ただけになってしまうかもしれません。

ビックラボに行くのも競争は激しいですが、留学してから良いテーマをいただくのはそれ以上に厳しいのです。つまりは、よほど素晴らしい結果を出さなければ、P.I.にとって自分は月並みな弟子で終わってしまうのです。

 

 

次に、スモールラボについて考察していきましょう!

 

スモールラボのデメリットはお金がないため、研究設備等が充実していないことです。

多くの研究者が望んでいく場合が多くはないので、周りの研究者から得られる知識や経験もビックラボに比べたら少ないかもしれません。また、全てのP.I.に該当するわけではないですが、アメリカはgrantをとるために創造力や実績などが重要視されるためスモールラボのP.I.はビックラボP.I.に比べて実力がないかもしれません。

 

しかし、そのような背景だからこそスモールラボのメリットが生まれます。

 

数少ない戦力として留学するわけですから、P.I.は自分のことを大事にしてくれます。

僕は自分でgrantを持って行ったこともあって、自分の望む研究させてくれましたし、discussionの時に意見も聞いてくれました。また、meetingも回ってくるスピードが早いため、プレゼンの機会もたくさんありました。最終的には結果を出していたので「stay here」の一言をいただくことができました。

スモールラボでもラボを立ち上げたばかりで、将来有望なP.I.になるような若手の研究者ビックラボから独立し、そのラボの研究の流れを引き継いでいるようなラボであればポスドクやドクターの学生として信頼関係を築き、序列の高い弟子になるのは次のステップとして有用だと思われます。

 

ビックラボ・スモールラボどちらもメリットとデメリットが存在するため、理想だけで考えるのではなく、自分の今の実力や留学の事情などを踏まえて判断することをお薦めします。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

派遣先に日本人はいた方が良い?いない方が良い??

この記事では派遣先に日本人が既にいる方が良いかどうかについて言及したいと思います。

 

ちなみに、私の留学先には日本人の方が二名在籍していました。そのうちの一人は日本の研究室のOBでアメリカでの生活が10年近くと、長くアメリカに定住しており、英語が堪能な方でした。

 

この問題の答えは、留学期間の長さと語学力によると思います。

 

語学力がnativeと問題なく会話ができる能力が無い状態で留学するのなら日本人は派遣先にはいない方が良いと思います。

 

留学期間の長さの違いではどうでしょうか???

 

僕は3ヶ月半の留学期間でしたが、2ヶ月半過ぎてnativeの会話がかなり聞き取れるようになりました。しかし、実験方法については、ほとんどを日本人から日本語で教えてもらいました。

 

あくまで、自分の経験に基づいて考察すると、、、

 

これはtwo year ruleに該当する期間と一致しますが、6ヶ月というのが1つの目安になると思います。

 

留学する目的として新しい実験技術や概念の習得を目指す人達が多いと思います。派遣先で、指導してもらう時に日本人がいないと全て英語でのコミュニケーションになってしまいます。目的は技術や概念の習得であっても、留学したからにはある程度の結果を残して帰国するべきです。結果を残すことも踏まえて考えると、日本人以外から英語で指導を受けるのならば、実験手技を習得するのに3~4ヶ月、実験結果を出すのに3~4ヶ月くらい必要になると思います。海外は日本と違い休日や夜遅くまで研究している人はいません。さらには、留学を受け入れたとしても派遣先のP.I.が自分達の実力を認めているわけではないので、信頼を勝ち取る必要があります。これらの観点から考えて、))留学期間が6ヶ月以上であるのならば、派遣先に日本人がいなくても問題ありません。

 

逆に、自分のように留学期間が短期の場合は日本人の研究者に日本語で教えてもらう方が良いと思います。研究報告などのdiscussion でも、最初のうちはP.I.に自分の考えを伝えることも難しいため、表現できない内容は通訳してもらった方がよいかと思います。そちらの方が、P.I.からの信頼や結果を残すことに関してはbetterではないでしょうか。

もちろん、英語、語学力の向上という点では弊害が出てしまいます。

 

この記事で取り上げているのは、語学留学を目的とした内容ではなく、研究留学に焦点を当てて言及しています。語学力が上がっても、結果を残せず帰国してしまったら本末転倒になってしまうので、短期で留学するのであれば派遣先には日本人がいた方が良いと思います。

 

本記事では、派遣期間というくくりのみで説明する形になってしまいました。

各々で留学の目的や派遣先での実験内容、語学力など異なるのは承知していますので、本記事は参考程度にしていただけると幸いです。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

Two year rule とは一体何者?!

この記事では、Two year ruleというややこしい規定について説明します。

 

僕達が博士後期課程やポスドクの時に渡米するvisaはJ visaという学術交流を目的としたカテゴリーのvisaを取得します。このvisaには多くの場合、Two year ruleが伴います。

 

Two-year ruleに該当するvisaを取得した場合、プログラムが終了した段階から2年間、再度J visaを取得することができなくなります」。つまり、博士後期課程の時に留学して、卒後すぐにポスドクとして留学する予定の人達にとっては悲しい規定です(´・ω・`)

名前が紛らわしいですが、2年間しか滞在できない規定ではありません。

J visaは学術交流を目的としたものであるため、留学して得た知識や経験を母国に還元してくださいという考えに基づき作られたのでないかと思われます。

 

それではどのようなプログラムがこの規定に該当してしまうのでしょうか(T_T)??

実はこれに関しては確定的なことが言えません(・ω・)

 

また、学生は2年間のアメリカ国外の滞在ではなく、1年間になります。僕が、いくつかの大学のHPで調べた重要な項目2つを簡単にですが記します。

 

  1. Salaryをアメリカ国内から給付された場合
  2. 滞在期間が6ヶ月以上の場合

 

このいずれかが該当してしまうと、学生の場合、留学から帰国して1年間はアメリカにJ visaで訪問することが不可能になるのではないかと思われます。

 

そのため、2つ前の「若手研究者海外挑戦プログラム」の記事においても、説明しましたが、Salaryをもらうかどうかというのは、J visaを取得する上で非常に重要な事情になります。私のように、博士後期課程と卒後にポスドクで留学する予定の人達は、学生時代の留学時には自分でお金を工面する必要があります。

hiro-science.hatenablog.com

 

私がvisa関係の国際弁護士に相談したときに、教えていただいたことなのですが、スポンサーは自分たちのプログラムがtwo year ruleに該当するかわかるらしいです!!

 

残念ながら、私が大学の事務にメールで確認したときには、よくわからないことを言われてはぐらかされました(笑)

 

最終的に、自分のプログラムが大使館の面接が終了して1週間後に届くDS-2019という留学プログラムの概要が書かれている最重要書類に明記されています(・ω・)

 

DS-2019は派遣先の手続きや入国などで使用する書類であるため、パスポートの次に大事なものです。その、書類に自身のプログラムがtwo year ruleに該当するか記載れています。大使館から、届いたら早急に確認してください。

実際は、確認したところで変更してくれとかはお願いできないんですけどね(笑)

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

申請書(若手研究者海外挑戦プログラム)

皆さんこんにちは

 

前回の記事では若手研究者海外挑戦プログラムの内容について説明させていただきました。

hiro-science.hatenablog.com

 

今回の記事では僕が書いた申請書の概要と重要と思われる項目について説明したいと思います。この記事で書かれていることは、僕の主観が大きく含まれているので、前提として石田の意見・採用された1人の人間の意見であることを忘れないでください。他の人からしたら、「こいつの言っていることはちょっと違うんじゃない?」と解釈する人もいるかもしれません。

 

申請書は大きく3項目に分かれています。

  1. 現在の研究状況
  2. 派遣先での研究計画
  3. 派遣先・海外で研究する意義

 

個人的に最重要と考えているのは3.派遣先で研究する意義です。この項目を記述するために、1.と2.の研究内容の記載があると思われます。

 

なぜなら、日本でやっていた研究内容は派遣先の期間にとってはさほど重要でありません。「2.の派遣先での研究計画」に関しても、大半は派遣先の研究機関のプログラムの一端を担う程度の仕事になるからです。「2.の派遣先での研究計画」がきちんと書けているかどうかは、自分が与えられる仕事を正しく理解できているかの確認だと思っていただいてもかまいません。

 

最重要なのは「3.派遣先・海外で研究する意義」です。この内容を充実させるために「1.現在の研究状況」、「2.の派遣先での研究計画」があると思ってください。

具体的には、それぞれの共通点と自信の研究を飛躍させるために留学する意義があることを説明してください。

 

自分の申請書の一部を引用して説明したいと思います。

僕の専門は皮膚血管の生理でした。そこから、発展させて皮膚血流障害と末梢神経の関係性について研究していました。自分の派遣先では従来は脳血管の生理をやっており、その知見をベースに神経-グリア-血管の生理・病態生理へと発展させました。

 

自分の研究と派遣先の研究の共通点は元々は血管の生理を追求し、その結果を踏まえて、他の細胞との相互作用を解析することでした。派遣先は中枢であり、自分は末梢ということに相違点がありました。

これらのことから、研究の流れや展開は類似していて派遣先で中枢での研究概念や実験方法を理解することで日本での自分の研究である末梢組織へと応用できると記述しました。つまり、「1.現在の研究状況」と「2.の派遣先での研究計画」を利用して「3.派遣先・海外で研究する意義」を説明しました。

 

学振が学生にお金を投資するわけですから、海外の機関で結果を残すためだけではなく、そこで得たものを日本に還元して欲しいわけです。そのため、3.派遣先・海外で研究する意義」が重要であると思われます。

 

参考にしてください。

 

少しわかりづらい内容になってしまったかもしれませんが、コメント等で質問していただければお答えします。